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企業の魅力発信事業　インタビュー

株式会社ジーク（那須烏山市小倉707-2）農業用機械部品製造業

 

那須烏山市小倉に工場を構え、農業用機械の部品作りのスペシャリストとして活躍する株式会社ジーク。
代表取締役社長の大西康友さんにお話を伺いました。

本日はよろしくお願いします！最初に自己紹介をお願いします。

株式会社ジークの大西でございます。
出身地は大阪の東成区という大阪の一番東の外れの出身です。

弊社は1963年大阪の東大阪市で、「東洋鋼業工作所」という名称で創業いたしました。
昭和45年（1970年）に得意先の大手農業機械メーカーであるクボタさんの宇都宮工場ができまして、それに併せて1975年に弊社も旧南那須町の南大和久に工場を移転することになります。

私は当時大学に進学する頃で、大学卒業したのち24歳で会社の跡取りとして栃木県に移住し、弊社に所属することになります。
那須烏山市に来てもう40年以上が経ちますね。

那須烏山市の好きなところは綺麗な田園風景です。
それと地元の方とのやり取りも非常にいい方が多くて、地元に溶け込めているのがとても嬉しいです。

 

大西社長の学生時代について教えてください。

私は学生の頃は中高大一貫の学校で楽しい学生生活を送りました。
仲間の繋がりは非常に強く、様々な立場で活躍している旧友達とは今でも付き合いが続いているのが財産になっています。
当時は剣道に打ち込んでおり、礼儀を重んじる習慣は現在にも活きていると感じますね。

仕事の現場では、取引先の担当者の印象がその会社自体の印象に直結します。
良好なコミュニケーションが良いお仕事に繋がるので、一番大切なことだと思っています。

 

大西社長の柔和なお人柄からも、人とのコミュニケーションを大切にされていることが伝わってきます。
ここからはジーク様の取り組みについて聞かせてください。

 

工場内には様々な規格のシャフトが並べられていました。

 

弊社は農業機械のシャフト類を製造するメーカーです。
会社名は元々「東洋鋼業工作所」でしたが、先代である父が「ジーク」に社名変更すると言い出しまして…
理由を尋ねたところ「長いシャフト（軸）作りをする企業だから『ジーク』や！」というオヤジギャグのようなアイデアで現在の社名になりました。

那須烏山市は農業が盛んな地域なので、わが社の製品がお世話になっている地域の農業の一端を担っているという自負と喜びを感じながら仕事をしています。
社員のやりがいを大切にしながら、地域社会に貢献できる会社運営を心がけています。

 

企業独自の取り組みとしては、製品を作るだけではなくて、生産機械も社内で作っている点です。

流通しているシャフトの製造機は60センチほどの規格のものをつくることを想定していますが、私たちは市販の機械では対応できないニーズに対応するために自前で製造機を開発し、高い生産技術力を活かしたものづくりを実践しています。

 

ジーク様独自の生産体制が顧客のニーズに高いレベルで応える秘訣なのですね！次に企業が掲げる経営理念についても教えてください。

先代から引き継いでおります経営理念ですが、

1. 得意先に信頼される製品を作ろう
2. 自分の作った製品に責任を持とう
3. 自分たちは常に大きな目標を持とう
4. 自らの能力を絶えず啓発しよう
5. 利益は企業を安定と社会のために使おう

と掲げて取り組んでいます。

先代社長直筆の経営理念が、現在も事務所内に掲示されています。

 

次に活躍されている従業員の方について教えてください。

従業員は45名。そのうち女性は5名なんです。
年齢は、上は70代から若手は20代まで幅広い世代が働いています。
20代の割合が少ないので、若い方に来て頂きたいと思っています。

また、私としては、現場の女性をもっと増やしていきたいです。
女性の細やかな心遣いとか、あるいはその寸法を守るということに対しての丁寧さは、女性の方が優れていると思っています。女性に気持ちよく働いてもらえる環境づくりのためにも現場を美しく保ちたいと思っています。

令和4年12月から移設稼働している新工場。綺麗で、清潔感が保たれたなかで従業員の皆さんは働かれています。

新工場の稼働とともに導入した、最新の高周波焼入装置。

スタッフ間のコミュニケーションで大切にしていることがあれば教えてください。

朝夕のミーティングを必ず実施し、その日やることや、一日の反省点などしっかり聞くようにしています。
業務中も班長、課長が常に話しかけて「大丈夫か？」「いいもの作ってるか？」と、そういう風な声かけを常にするようにしています。

休憩中の従業員と談笑する大西社長

 

時に仕事外の会話も大切にしながら、和気あいあいとした中にも厳さがある職場を作っていきたいと思っているとこであります。
経営者として嬉しいことに、お客さんから従業員に対するお褒めの言葉を頂くことが多いです。ジークさんに来ると、明るい挨拶をしてくれるので気持ちがいいと言って頂けるのは非常にうれしいです。
また、私が気の回らないことについて先回りしてサポートしてくれる人が多いので、助かっています。

 

「なあ、それ終わったら俺とインタビュー受けへん？」と仕事中の若手従業員に話しかける大西社長。
「えっ！？イヤですよ！」と断られてしまいましたが、はっきり意見できる関係が素敵だと思いました。

 

仕事のやりがいについて教えてください。

農業機械の部品を手がけているので、自社製品で作られた農業機械が活躍しているのを見ると
「我々のつくった部品が機械になって、それが日本の農業と食を支えているんだ」と誇らしく思います。

ものづくりを通して地域と社会に貢献できているかな。と嬉しく思います。

 

私たちの安心・安全な食事の向こう側にものづくり現場から食と農業を支えるジーク様がいらっしゃるということですね。そんなジーク様が求める人材像を教えてください。

とにかくやる気があって、楽しく仕事のできる人が来てくれたら嬉しいなと思います。
私達の会社へ入っていろんなことを学んで、さらに自分でも好きな方向に力を伸ばしてくれる。
そういう人が来てくれたら、会社のためにもなるし、自分自身のためにもなると思っています。

 

社会人の先輩として、社会人になる前に経験しておいてほしいことがあったら教えてください。

私自身、学生のうちにひとつのことでもいいから、もっと一生懸命打ち込めたらよかったなと思っています。

 

その努力の仕方を身に付ければ他のことにも活かせると思うので興味のあることに本気で向き合ってみてほしいです。
あとは楽器やスポーツといった趣味を持つと、人生が豊かになるのではないかと思います。

弊社に就職するという意味では、資格や経験の有無は気にせずに真っ白な状態で来て頂きたいです。
就職後に講習会や勉強会を通していろんなことを学んで頂くので、何も心配せずにチャレンジしてもらえたらと思います。

 

 

これから社会人になる方にメッセージをお願いします。

今は社会の変化が激しい時代です。
私の人生も高度経済成長からバブル崩壊、急速なIT化などを経験してきましたが、自分の「軸」が決まっていれば振り回されることはありません。
今やれる事を一生懸命やれば、社会がどのように変化しても十分対応できるので、自分をしっかり持って目の前のことに本気で打ち込んでみてください。

 

日本の農業をものづくりの立場から支えるジーク様の想いと、大西社長と従業員の皆さんの温かい人柄に心が温かくなりました。
貴重なお話をありがとうございました！

 

今回取材に応じてくださった株式会社ジーク様の詳細はこちら
URL：https://www.ze-ek.co.jp/

令和5年1月取材
文責 NPO 法人クロスアクション

• 2023年8月3日
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