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有限会社吉成印刷(企業の魅力発信事業 インタビュー動画・記事)

有限会社吉成印刷(那須烏山市中山44-1)印刷業

那須烏山市の印刷会社として60 年以上にわたって活躍する有限会社吉成印刷。印刷業の枠に留まらずに「まちの雑貨屋さん」としてものづくりにも挑戦する取り組みと想いについて代表取締役である田中美保さん、先代代表で現在も第一線で活躍する会長の渡辺大明さんにお話を伺いました。

吉成(1)

自身を生粋のとちぎっ子と語る田中社長。
休日は学生時代からの趣味であるテニスをしたり、山歩きを楽しんでいると聞かせてくださいました。

田中社長の自己紹介をお願いします

代表取締役の田中美保と申します。大学卒業後に住宅メーカーに勤務していましたが、先代社長であり父でもある渡辺会長が楽しそうに仕事をする姿や、夫が家業の材木屋で材働く姿を見ており、私も仕事をもっと頑張れる人生を送りたいと考えていたところに、「吉成印刷で試してみてはどうか」と渡辺会長から勧められて転職しました。

 

お父様のお仕事ぶりに共感して転職を決意されたのですね

そうですね。学生のころから父に「社会に育ててもらった恩返しをしなさい」とよく言われていました。父は私が高校生の頃に会社の代表になってから仕事一筋で、それでいて楽しそうでした。
一生懸命に仕事に取り組むことで仕事が楽しくなり、その結果として社会に恩返しが出来るのだと父の姿から学ぶことが出来たと思っています。

吉成(2)

渡辺会長は代表を退いた今でも、営業や産学連携の取り組みなど第一線で活躍しています。

田中社長にも大きな影響を与えているという渡辺会長の略歴を教えてください

渡辺大明と申します。出身は千葉県で、結婚を機に那須烏山市に移住しました。
吉成印刷にはお手伝いとして働いていましたが、前社長にお子さんがいなかったということもあり、後を継いでくれないかという相談を受けて代表となりました。その後2016 年まで代表を務め、その後は取締役会長として事業に携わっています。

 

移住者である渡辺会長には、那須烏山市はどのように映りましたか

地域振興に熱心に取り組んでいる方が多く、優秀な人材が多い地域だと感じました。城下町ということもあって、歴史が感じられるところも魅力だと思います。

 

吉成(3)

取材では親子喧嘩のお話が飛び出し、場が笑いに包まれる場面も。

田中社長から見た渡辺会長についてを教えてください

本当に仕事が好きなんだなと思います。常に新しいことにも取り組んでいるし、会長としての今のポジションもとても楽しんでいるんだな。というのを感じています。


渡辺会長から見た田中社長についてを教えてください

企業には継続する責任がありますので、代表を引き受けてくれたことに感謝しています。経営のことなどで衝突しても、打ち合わせが終われば一緒に笑って食事に行ける関係を作れており、仕事をする上で大事にしていることをお互いに遠慮しないで言える関係にあるのは良いと思います。従業員の教育も含めてよくやってくれています。

 

「素直に学び、素直に実行。お客様に必要とされる企業となる」を理念に掲げ、従業員それぞれが担当部署のプロという意識のもとで前向きに仕事をしている会社です。
理念の実現のために、代表として常に明るく振舞い、自分自身が楽しんで仕事をする姿勢を常に持つようにしています。
また従業員に対しては、「馴れ合いではない優しさと、責め心ない厳しさ」を持って向き合うよう心掛けています。

吉成(4)

当社は地域に根差した印刷業者として、行政や民間企業の出版や印刷物の制作や、それに伴うデザイン等を行ってきました。
印刷業を継続しつつ、ここ数年では企業のノベルティ商品や一般の方向けの木工クラフト商品や和紙にカラー印刷した商品をオンラインショップ「紙と木の店」で取り扱っています。

 

吉成(5)

地元の木材や那須烏山市の特産品である和紙の活用の商品化への想いを語ってくださいました

 

渡辺会長が「印刷会社を取り巻く外部環境が変わっていく中で、印刷会社が雑貨屋的商売になって色々な商品を取り扱う商社という形への転換が求められるようになる」と発表した20 年前の記録が残っています。
私が入社した時には売上の7 割が行政の広報誌などがメインでした。そこから市町村合併や格安のネット印刷業者の登場で環境が変化する中で、会長が予見したように紙媒体以外にも色々な商品を取り扱うようになり、かつ民間からの仕事を徐々に増やしていきながら、少しずつ変化していきました。東日本大震災の頃にノベルティ商品作成の相談を受けたことをきっかけとなり、取り扱う商品の幅が広がりました。その流れで自社でも木材加工品の開発・販売に力を入れることになり、現在の商品のラインナップとなりました。

吉成(6)

吉成(7)

 

吉成印刷で活躍する従業員について教えてください

印刷部門の方に3 人、パソコンで制作するところに3 人で、営業3 人、会長社長2 人の合計10人で、性別や世代的に見てもバランスよく構成されています。


経営者として感慨深かったエピソードとして、自社製品である木製のランタン組み立てキットの作り方を教えるワークショップをやって欲しいと依頼いただいたことがあります。

吉成(8)

ワークショップ経験のないスタッフたちに出来るか不安がありましたが、協力して企画運営に取り組んでくれました。上手にお客様とコミュニケーションを取って成功に導いてくれたことに頼もしさを感じました。
また、私と営業課長が同じ時期に体調を崩したときもみんな協力して期末の繁忙期を乗り切ってくれて、本当に優秀なスタッフに囲まれていると誇らしくなりました。
吉成印刷は創業から現在64 年を数える企業ですが、100 年企業に向かってしっかりと売上を作り、従業員に安心して働いてもらえる会社づくりをしていきたいと考えています。そのために印刷の仕事をしっかりと継続しつつ、新しい事業にも取り組むという形で企業を続けていきたいなというふうに思っています。

 

吉成(9)

 

そのためにも責任をもって仕事に取組みつつも、楽しみながら一緒に取り組んでくれる方に就職していただきたいです。
自分でしっかり目標を持った上で行動できる。そして会社の向かっていく方向性に対して理念を共有した上で行動ができる方と一緒に取組んでいきたいと思っています。

 

社会人になる前に身に着けておいてほしいスキルや経験について教えてください

私たちの会社で働くためのスキルとしては、デザインのソフトを使えることが望ましいと思います。
社会経験について、自分でやりたいと思ったことには常にチャレンジする気持ちを持って、実現に向かっていくことがとても重要だと思います。
学生のうちに同世代だけでなく、いろいろな方とコミュニケーションを取っていくことで、いろいろな考え方を吸収でき、自分自身が成長できると思います。

吉成(10)

 

渡辺会長からも、学生のうちに身に付けるべきスキルや経験について意見をお聞かせください

心が変われば態度が変わる、態度が変われば行動が変わるという言葉があります。実践のために社内では環境整備重点項目に清掃活動を取り入れています。
環境整備作業をしていることが心に至った時、自分の目の前にはごみがあれば拾う。心に至らない人は環境整備の時間は清掃をしても、それ以外の時間では自分の目の前にゴミがあっても気にならない人になってしまう。お客様に必要とされる企業になるためにはこの心が最も重要なので、就職する前から意識付けをしてもらいたいと思います。

 

最後に田中社長から若者へのメッセージをお願いします

仕事は賃金を得て生活をしていくために必要なものですが、人生の半分以上の時間を仕事に費やすからには、いかに楽しくやりがいを持って取り組むかが大切になると思います。
自分の就きたい仕事、やってみたい仕事に諦めずにチャレンジをして欲しいと思います。得意な部分をしっかりと伸ばして働くことで、いろんな方の役に立てると思うので、自分としっかり向き合って仕事を選んでほしいです。

 

田中社長と渡辺会長に続き新卒として就職したばかりの、柴田さんからもお話を伺いました。

自己紹介をお願いします

柴田真衣と申します。就職して1 か月程で、制作部門に所属しています。
主にチラシ、ポスター、名刺の作成、木材加工の業務に携わっております。
地元の高校卒業後は東京の美術大学に進学し、情報デザイン学科で学んでいました。

吉成(11)

学生時代は興味のあることを探求して学び、自由に表現するための制作活動に打ち込めたと活き活き話す柴田さ

吉成印刷に就職したきっかけを教えてください

地元栃木で働きたいという思い、デザインの仕事ができる企業を探していたときに吉成印刷と出会いました。印刷物の作成だけでなく、木工のクラフトなども行っていて自身の希望に合うと思い応募しました。

 

社会人になってみて、会社の雰囲気についてどう感じましたか

入社前は
厳しい先輩はいないかな?
とか、
うまく業務をこなせるかな?
など不安も多かったですが、仕事を優しく教えてもらえ、心配事があっても相談に乗ってくださる方ばかりだったので、不安はすぐになくなりました。

吉成(12)

 

歓迎会を開いていただいたり、休憩時間に気さくに話しかけてもらったりなど楽しみながら仕事に打ち込めています。
田中社長も就職するまでのサポートなど親切にしてくださって、とても優しくて頼りになる存在です。

 

吉成印刷の仕事でどんな時にやりがいを感じますか

新商品の開発に一から取り組むのは難しさもありますが、良いものが出来たときはとてもわくわくします。自分が制作に携わったものが商品化して市場に出るのが、仕事をしていて嬉しい瞬間です。


これから社会人になる若者にメッセージをお願いします

自分としっかり向き合って、自分が興味を持てることや一生懸命になれることは何か。どんな仕事をしたいかよく考えて就職活動に臨んでほしいです。

吉成(13)

取材のなかでも度々笑いに包まれ、職場の和やかな雰囲気と仕事への真摯な姿勢が両方垣間見えるインタビューでした。
お忙しい中取材に応じてくださった田中社長、渡辺会長、柴田さん。貴重なお話をありがとうございました。
今回取材に応じてくださった有限会社吉成印刷様の詳細はこちら


URL: http://www.yoshinari-info.com/
令和4年7月取材
文責 NPO 法人クロスアクション

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このページに関するお問い合わせは商工観光課 商工振興グループです。

烏山庁舎1階 〒321-0692 栃木県那須烏山市中央1-1-1

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