歴史と伝統を誇る日本一の移動式野外劇

山あげ祭とは

 山あげ祭は、国指定重要無形民俗文化財「烏山の山あげ行事」と八雲神社の神輿などで構成される本市最大のお祭りです。

国指定重要無形民俗文化財「烏山の山あげ行事」

 ここでは、烏山の山あげ行事の起源について紹介します。

 時は永禄3年(1560年)時の烏山城主那須資胤が、当地方の疫病防除・五穀豊穣・天下泰平を祈願し牛頭天王を烏山に勧請しました。その祭礼の奉納余興として、当初は相撲や神楽獅子等が行われていました。やがて江戸歌舞伎が隆盛になり、常磐津所作が流行したのをきっかけに常磐津所作を奉納余興として行うようになったことで、今日のような全国でも類例を見ない絢爛豪華な野外歌舞伎舞踊の形態となり、昭和54年2月には国の重要無形民俗文化財に指定されました。この「烏山の山あげ行事」は、現在6町内が輪番で行われ、毎年7月の第4土曜日を含む金曜・土曜・日曜の3日間行われます。
 山とは、網代状に竹を組んだ木枠に烏山特産の和紙を幾重にも貼りその上に山水を描いた「はりか山」の事です。その「山」を人力であげる事から、「山あげ」と呼ばれるようになりました。
 「山」は常磐津所作(踊り)の舞台背景としてあげられ、観客の前に据えられた舞台から道路上約百メートルの間に百名に及ぶ当番町若衆が一糸乱れぬ団体行動のなか御拝、舞台、座敷、波松、舘、前山、中山、大山等が瞬く間に遠近よく配置されます。そして、常磐津の三味線と唄にのって、地元の踊子が洗練された美しい踊りを披露する日本一の移動式野外劇です。

烏山の山あげ行事の起源