板絵著色 楊貴妃図
県指定有形 絵画
作者の小泉斐(明和7~安政元年:1770~1854)は幼名を勝、後に光定、雅号は壇山、檀森斎、斐同人などと号しました。益子の鹿島神社の神職の家に生まれ、幼い頃から画を好み、島崎雲圃に就いて学びました。雲圃は近江日野の商人で茂木にも店を出しており、高田敬輔門下の画人でもありました。斐は後に両郷村(現大田原市)湯泉神社の小泉家の養子となり、神官を継ぎました。50歳の時に、黒羽城主大関氏に招かれ、黒羽城北側に創建された鎮国社の宮司になるとともに、絵師としても大いに活躍しました。鮎描きの名手として知られています。鮎以外にも人物図、山水図、仏画など画業の幅は極めて多彩で、それぞれの分野で個性的な作品を残しています。楊貴妃図は寛政8年(1796)の作で、脇息に寄りかかって庭を眺める玄宗皇帝と、笛を手にして立つ楊貴妃、かしずく3人の童女が描かれています。人物の表情や衣服の描写も的確で、板絵という条件も考慮すると優れた作品と言えます。斐が木村姓であった時のもので、この時代の作品は限られています。
- 指定番号:有第345号
- 指定年月日:昭和50年1月28日
- 所在地:那須烏山市下境
- 所有者・管理者:稲積神社
- 形状・寸法:横165cm、縦145cm
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- 2022年11月7日
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