【Uターン】 オネル イナンさん・暁子さん

サンプル画像東京・トルコ・沖縄を経由して那須烏山市へUターン
築77年の古家リフォームで自宅兼鍼灸院開業目指す

オネル イナンさん・暁子さん

■プロフィール
 暁子さんは、旧烏山町出身で大学進学を機に東京へ上京。そこでトルコ人のイナンさんに出会い結婚し、しばらく東京で生活。2011年に夫の故郷・トルコへ移住するが、2017年から鍼灸師としての技術を学ぶため沖縄県へ移住。その後、2020年に栃木県那須烏山市へ家族4人でUターン。現在は、市内で鍼灸師として活動している。夫・イナンさんは、トルコ語と日本語の翻訳・通訳の仕事の傍ら、モノクロフィルム写真を制作し、2021年からは那須烏山市の魅力を発信する「なすから特派員」として活躍中。

移住のきっかけは?なぜ那須烏山市へUターン? 

移住経歴を話すと…、東京からトルコへ移住するきっかけは、東日本大震災でした。夫がトルコ人ということもあり、海外のニュース報道も耳にした私たちは、放射能の影響に不安を覚え、地震の5日後には夫と子(当時6歳の長男)と東京を出ました。いつかは夫の家族や親戚と過ごす機会が欲しいと思っていたので、ビザが切れるまでの3ヶ月よく考え、トルコの首都アンカラに移住することを決めました。そう思わせてくれたのも、夫からしたら急な帰国だったのにも関わらず、サポートしてくれた親族や友人のお陰でした。トルコ人は、情が厚く親切とは聞いていたけれど、「自分たちは実家へ行くから家を自由に使っていいよ!」と家の鍵を渡してきた友人もいたりして驚きました(笑)

 その後、アンカラで第二子(長女)を出産。言葉が上手く伝わらないもどかしさと育児の大変さを感じながらも、異国で過ごす日々は、自分に目を向ける良い時間となりました。そして、ある時、夫が仕事で日本へ行った際に購入してきた雑誌に載っていた女性の優しい表情が印象的で、その方が鍼灸師として活躍されていることを知って、「私も鍼灸師になれば優しい印象になるのかも?」と思い、鍼灸師を目指すことを決意しました。夫は最初「…?(ポカーン)」といった様子でしたが、応援してくれ、鍼灸を学ぶために先に自分と長女だけ沖縄県浦添市へ移住しました。半年後には、長男も移住し、小学校にも通いだしました。(夫は、仕事の都合で移住できず、寂しそうにトルコに帰っていきました笑)

 こちらでは考えられませんが、全校生徒で1,000人超えのマンモス校。沖縄には3年間住んでいましたが、子どもたちは、たくさんの友達に囲まれて毎日楽しかったな~と今でも言います。実際に、地域の人が子どもを大切にし、尊重していて子どもが活躍できる場がたくさんあっていいなと思いました。      
 無事に、鍼灸師の資格も取り、就職先が決まったのも束の間…新型コロナウイルスが全国的に流行し、いろんなことがストップしました。皆さんも経験されたかと思いますが、人と交流することがあまりなくなり、また自分と向き合う時間ができ、「これから先、どんな生活をしていきたいか?」よく考えるようになりました。そして、たどり着いた答えは、「心身ともに健やかに生きていきたい」ということでした。

 それが叶うのは、自然が豊かな私の地元・那須烏山市なんじゃないか?と思い、Uターンを決めました。正直、那須烏山市へ戻る予定はなかったのですが…(笑)、子育てや移住、いろんな経験し、歳を重ねた今、那須烏山市の魅力に気付けるようになりました。ずっと住んでいると、その環境が当たり前になり何も気付くことができませんが、那須烏山市の自然が豊かということは、地域に住む人がその自然を今もずっと守っているということだと思うんです。それに、引っ込み思案で控えめな住民性だけど、黙って地域のために次世代のためにいろんな活動をしているイメージがあって、そんな性格も含めて素敵だなと感じるようになりました。

なぜ空き家バンクで物件を購入したのですか?

 那須烏山市へ来てからは、ありがたいことに叔母が住んでいた家を貸してもらい生活をしています。家を新築することも考えましたが、資金面や生活のイメージが私たちにはしっくり来なくて空き家バンクを利用することにしました。そこで、最終的に決めた物件の売主と出会いました。購入するまで半年悩みましたが、空き家となった家の草刈りに来る売主にお会いしていろんな話を聞いたり、自然の中での暮らし方をレクチャーしていただいたりして、「ここで生きていきたい」と決意。今思えば、この売主じゃなければ私たちは購入まで至らなかったと思います。それくらい、この土地で生きるパワーをもらいました。

 購入した物件はというと、築77年の古家!直すところがたくさんあって、最初は、なかなかリフォームを請け負ってくれる会社が見つかりませんでした(笑)そんな古家でも、前に住んでいた方が大切にしていたものや地域との関わりを継承して住んでいきたいと思っています。また、家についていた農園にも惹かれました。夫が最近野菜作りに情熱を覚え、これから育てるハーブが楽しみだと言って喜んでいます。これが空き家バンクの面白さなのかな?とも思います。

オネル家族と工務店1
オネル家族と工務店2

空き家バンクで取得した物件をリフォーム業者と二人三脚でリフォーム中!

那須烏山市の魅力はどんなところですか?

 

 八溝山系は、息をのむ美しさだと思います。久ぶりに那須烏山市へ帰ってきて電車からみた八溝山系がとても素敵に見えました。まるで童話に出てくるような自然の豊かさで、夫も感動していて、モノクロフィルム写真を通じてその魅力を表現していきたいと言っています。

サンプル画像1
 

移住をしてデメリットを感じることはありますか?

 地域の人と気軽に触れ合う場がないので、地域住民が自由に使える場や子どもが活躍できる場があったらいいなと思いました。例えば、虫取りが得意な中高校生が自分より小さい子どもたちに虫取りを教えるような仕組みがあったらどうでしょう?子ども同士で教え合うシステムがあると地域も盛り上がると思います。

これからやりたいことはありますか?

 現在、リフォーム中の我が家。完成後は、自宅で鍼灸院も開業する予定です。ご近所さんからも「鍼灸に興味がある人がたくさんいるから誘って行きたい」と言っていただいているので、地域に根付いて頑張っていきたいと思っています。

移住を考えいてる人へのメッセージ

 自分が移住を何度か経験して気付いたことは、移住者は、その人のスキルで地域を活性化できる可能性を持っていて、その地域に住む人を輝かせることができる存在でもあると思っています。

 もともと住んでいる人には気付かない魅力に気付き、それを発信したり強みとして活かしたりすることは、地域を励ますことにつながります。一緒に頑張りましょう。

オネルさん家族集合

 

問い合わせ先

このページに関するお問い合わせはまちづくり課です。

烏山庁舎1階 〒321-0692 栃木県那須烏山市中央1-1-1

電話番号:0287-83-1151 ファクス番号:0287-83-1142

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