【移住者】 亀田 考明さん
新聞記者としての多忙な日々を経て那須烏山市へ移住。地元の人たちのあたたかさと、仕事帰りに温泉に入れる今の生活がお気に入り!気が付いた「人生を豊かに生きる方法」
亀田 考明さん
■プロフィール
愛知県生まれ、大阪大学在学中にアメリカ留学を経験。大学卒業後に読売新聞東京本社に入社。宇都宮支局、那須塩原通信部を経て東京本社政治部に配属され、総理番記者を務めるなど政治報道に携わった。2024年7月、記者時代の縁から、大田原市の株式会社エヅリンに入社。会社の所有物件に住むこととなり、那須烏山市に移住した。2023年~とちぎ未来大使
那須烏山市に移住したきっかけを教えてください。
大学卒業後に入社した読売新聞で、一番最初の赴任地が栃木県でした。栃木県で6年間、主に県政報道に携わり、その後、東京本社政治部に異動し、総理番記者として政治報道に携わりました。
東京本社勤務を1年間やった頃、もう会社をやめようかなと思ったんです。
実は、6年間の栃木県での記者生活で3000名くらいの方と名刺交換をしていて、どこか面白そうな会社はないかなと思って名刺を見ていたんです。そうしたら、今勤めている会社(株式会社エヅリン)の社長の名刺が目に留まりまして。遺品の整理や特殊清掃を手掛けている会社なんですけど、今まで自分が見てなかったもの、社会の光が当たらない部分に日々接する会社だなと思って、興味を惹かれました。すぐに会社に連絡をとったところ、ありがたいことに早々に入社が決まりまして。いざ栃木に引っ越しとなったとき、社長のご厚意で、もともと会社が持っていた物件に住むことを提案してくれて、それが那須烏山市だったということです。
偶然はじまった那須烏山市での生活。実際に住んでみてどうですか?
栃木での6年間の記者生活では、那須烏山市を訪れたことはほとんどありませんでした。正直、何もないところ・・・記者の目線で言えば、ニュースのないところという印象でした。
ただ、実際に住んでみて、とても良さを感じています。
僕は割とどこにでもすぐに順応するタイプではあるんですけど、那須烏山市に関しては「栃木県にこんなにいいところがまだあったんだ!」という驚きと喜びがありますね。ときどき、記者時代の仲間を招くんですけど、やはりみんな良いところですねと言ってくれます。
具体的には、どんなところに良さを感じますか?
僕はお酒がすごく好きなので、まず最初にお酒を飲めるお店を確保しようと思ったんです。引っ越してきた初日、通り沿いで見つけたお店に入ってみました。いちげん客の僕に対し、最初はお店の人もお客さんも「何だ??」という感じだったんですけど、お酒を飲みながら少しずつ話をしていくうちにみんな面白がってくれて。すごく歓迎してくれて。その日は結局12時ぐらいまでずっと地元の人たちと歌って飲んでました(笑)本当にホスピタリティを感じましたし、すごく温かい人たちだなって思いました。
あとは、会社帰りに温泉に寄って帰れるところが気に入っています。温泉自体は隣町ですけど、こんなに湯質が良くて、広々とした温泉に、こんなに安く入れるなんて!
それに、日用品を買い物できる場所も多いですし、物価が東京と比べてかなり安いのでとても暮らしやすいと思います。
移住してデメリットを感じていることはありますか?
デメリットは、何だろうなあ。本当に困っていることは特になくて・・・強いて言えば、虫ですかね。でも今は慣れて、耐性がつきました。
あとは、僕、独身でこちらに来てるんですが、若者同士の交流の場や出会いの場があるといいのかなと思います。私は仕事柄、知らない人と話をしていくのは得意なほうですけど、孤独を感じる方もいるんじゃないかなと思います。出会いの場というのは小さいようで大きい問題なのかなと感じます。
これからやりたいことはありますか?
記者時代に自治体の取材をする機会がいくつかあって、「観光資源も働く企業も何もない」みたいな例をいくつも見てきたんですけど、那須烏山市は、山あげ祭や観光やなといった観光資源に加えて、城下町で歴史もあるじゃないですか。こんなにポテンシャルがあるのに、活気がなくなってしまうのは本当にもったいないなと思っていて。せっかく来たので、市を盛り上げるような活動に関わっていきたいと思っています。新聞記者としてのキャリアは区切りを付けましたが、報道の世界で培った経験を活かして地域の魅力や社会の現状を世の中に発信していきたいです。例えば山あげ祭に行って記事を書いたり、動画を作ったり、どんなことをやったら自分がこの地域に貢献できるか考えているところです。ちなみに、現在は、仕事の現場で目の当たりにしている社会の現状をYouTubeで発信しています。
あとは、少し仕事の話にもなっちゃいますけど、今僕が住んでいるところを会社の営業所にしたいと思ってます。そしたら僕はここで駐在して、ここで営業できるので、那須烏山市にいる時間も長くなるし、いろいろなところに顔を出せるかなと思うんですよね。
移住を考えている人へメッセージをお願いします。
移住というとリタイア後にというイメージがありますが、若いうちに一度、田舎での生活を挟んでみることをお勧めします。
個人的には、東京には、背伸びして都会的な暮らしを味わおうとしている人が多い印象があります。スーツをきちっと着て、朝から晩まで働いて、週末は新宿で飲んで・・・みたいな。
僕も東京にいたときは、本当に忙しく働いていました。総理番記者って、総理が働いている間は仕事の時間なんですよ。例えば、何か緊急事態が起きれば、夜中だろうと官邸に急行しなければいけなかったんです。そのぶん今より給料は良かったんですけど、物価が高くて出費も多いし、付き合いも多くて、ビル群の中に住んで・・・そういうのが窮屈に感じられたんです。
そうして田舎に来てみたら、そんなに背伸びしなくても、人生豊かに生きる方法ってあるんだなってことに気が付きました。地元の人たちにあたたかく迎えてもらい、仕事帰りに温泉に入れる今の生活をとても気に入っています。
だから、都心に住んでいる20代、30代の若い世代に伝えたいです。「肩に背負ってるものを1回下ろして、田舎で“等身大の生き方”をしてみては?」って。
問い合わせ先
このページに関するお問い合わせはまちづくり課 なすから暮らし推進グループです。
烏山庁舎1階 〒321-0692 栃木県那須烏山市中央1-1-1
電話番号:0287-83-1151 ファクス番号:0287-83-1142
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- 2024年12月26日
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