加茂神社本殿及び雨覆
市指定有形 建造物
この神社は、烏山城主大久保氏代々の崇敬を受け、作神・雷神・雨乞い信仰で、通称「鳴井さん」として広く親しまれてきました。創建は、和銅4年(711)山城国鎮座の加茂大神を奉遷したものと伝えられています。五穀豊穣を祈ると霊験があるということで、現在も県内はもちろん福島県、茨城県などから講社を結成して参拝が行われています。本殿の建築は安政2年(1855)で、一間社流造、屋根は木端葺です。随所に施された見事な彫刻は、後藤派の作と考えられています。主要構造部及び彫刻部分には欅の上物材を用い、正面向拝柱の虎・梅・竹等の籠彫りをはじめ、二重虹梁・蟇股を用いて、いたるところに精緻な細工がなされ、その彫刻群は見事です。しかしながら、盗難により現在は両向拝柱上部、虹梁、及び本殿両扉に施されていた彫刻は失われてしまいました。覆屋は、入母屋・平入りで現在は銅版葺です。妻は虹梁上に結綿を省略した大瓶束に笈形で、雲形懸魚がつきます。軒は一軒でやや荒めの繁垂木、組物まで総欅造で、目線まで柵をめぐらし、絵様付虹梁をもうけています。木鼻に獅子頭中備に蟇股付きという雨覆いとしては類を見ない遺構です。
- 指定番号:有第3号
- 指定年月日:平成4年6月24日
- 所在地:那須烏山市月次
- 所有者・管理者:加茂神社氏子
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- 2022年11月4日
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