指定文化財

下野烏山領騒動記

市指定有形 歴史資料

 89 下野烏山領騒動記.jpg

 天保4年(1833)は天候不順のため大凶作となり、米価は高騰し、領民の困窮は限界に達していたので、藩は米の買占め禁止令を出しました。この騒動記は、同年11月17、18日の二夜にわたって勃発した烏山藩農民騒動の顛末を、乙近なる者が身近に見聞して記録したものです。凶作に際して真っ先に食糧不足に苦しむのは、東郷の畑作地帯の農民でした。町内の酒屋、穀屋が御禁制の米の買いだめと、酒の密造をしている証拠をにぎり、鍛冶町木戸を押し破り穀屋を打ちこわすなどの暴挙に出ました。この騒動によって、首謀者4名が処分されましたが、農民は年貢減免の要求を勝ち取りました。乙近については、善念寺墓地に「乙近翁寿碑記」と刻された碑があります。奥州会津笈川村生まれで江戸相撲の力士となり、後に烏山鍛冶町に住んで俳諧・弓術に秀でていたと記されています。この騒動記は、最初に襲撃を受けた酒屋の西隣に住んでいた乙近の生々しい記録であるところに価値があります。

  • 指定番号:第40号
  • 指定年月日:昭和43年3月26日
  • 所在地:那須烏山市金井
  • 所有者・管理者:個人

 

問い合わせ先

このページに関するお問い合わせは生涯学習課 文化財グループです。

南那須庁舎2階 〒321-0595 栃木県那須烏山市大金240

電話番号:0287-88-6223 ファクス番号:0287-88-2027

メールでのお問い合わせはこちら

アンケート

那須烏山市ホームページをより良いサイトにするために、皆さまのご意見・ご感想をお聞かせください。
なお、この欄からのご意見・ご感想には返信できませんのでご了承ください。

Q.このページはお役に立ちましたか?